tsuyukusa's blog

心理学あたりのあれやこれや

秘密保護法案その2

特定秘密保護法案を弁護する人は、何でも秘密にするものではない、戦前の社会に後戻りするわけではない、国民にわかりやすく説明する必要がある、などと言います。

 

しかし、アメリカ等から軍事的秘密を提供され、共有するために仮に喫緊に何らかの対処が必要だと安倍首相が判断したとしても、それではとりあえず、国防、軍事上の問題にまず限定した法律を、対象を明確化して作成して審議すればよいだけです。それがないから、また、(支持していないが)維新の会が主張するような省庁の限定を拒否して強引に通そうとするから余計にこじれるわけですね。

 

現況の日本において最低限必要な措置が何かを冷静に考えて、それに対応すればよい。一旦制定すると「他の秘密を作れなくなる」という心配をしたい人びとには、(望まないけれども)条文の後の但し書きなんかで、これによって秘密となされる事項が本法律によって制定されたことに将来にわたって限定されることを宣言したものではない。他の必要時においてはそれごとに新たな法が必要であるかどうか国会で審議を行っていくとかなんとかを書き込んでおけばいいだけで、対象限定的な法律を制定することを合理的に妨げる、反対する根拠にはなり得ません。

 

いずれにしても論理的に考えれば、今回の制定は無理強い、無理押しの部分が多過ぎて、「ついでにここまでやっちまえ」といった非常に乱暴で粗雑な法律になっていることを見逃すことができないと考えます。