tsuyukusa's blog

心理学あたりのあれやこれや

2013-01-01から1年間の記事一覧

秘密保護法案その2

特定秘密保護法案を弁護する人は、何でも秘密にするものではない、戦前の社会に後戻りするわけではない、国民にわかりやすく説明する必要がある、などと言います。 しかし、アメリカ等から軍事的秘密を提供され、共有するために仮に喫緊に何らかの対処が必要…

秘密保護法案

ちょっと世の中のことを・・. 今更のメディアの対応にはウンザリする感じ。 タカ派で何をしたいかが明白である安倍をもちあげて,この間の参院選の頃には,景気を回復させている安倍政権に文句いうのは非国民みたいな雰囲気を醸成していたのも民主党政権がダ…

関係流動性と文化差

地理的、地勢的、民族的要因などから関係流動性が低くなりがちな地域と、高い地域があります。関係流動性とはいやな人間関係、社会関係があったらそれを離脱して他の集団へ加入する容易さ、そのような関係変化の起こりやすさを示す概念です。他集団と接触機…

自意識

私的自意識と公的自意識は一応独立です。どちらかが高い=もう一方が低いわけではありません。 だから両方高いんですよ~というコメシもありましたが、それはあります。両方低いと言っていた人もいます。 別に心理専攻でよくあるタイプは両方高くて、内面を…

自殺

日本社会の関係志向性が自殺者の多さにつながるのか?という指摘、質問がいくつもありました。 そうです。 先進国中日本はきわめて自殺率の高い社会でそういった意味で幸福度の低い社会です。 みんな一所懸命やっていて、そう悪気もなくやっているのに幸福が…

正直に言ったら許そう

関係流動性の低い社会では成員性は当たり前でメンバーであるからもう信用できるってわけで安心なんですね。そこをちょっと不正をして裏切った人が受け入れられるのに当たって重要なのは顔の見えるメンバーとしてその「心根」「心持ち」です。また同じ集団の…

ハンディキャップ

「ずっとマジメに生きてきた人よりも、ヤンキーだったのに更正した人の方が目立つし賞賛されるとかもこれ(セルフ・ハンディキャッピング)ですかね?」 「自分の辛い話を人にしたがるのは、そんな状況下においてもこんな元気なんだよ、もしくは大変でしょ?…

祟り、怨念

最後の話で、死んでから祟られても困るから祀っておこうという話の感想がいろいろあり、追加です。 死者の怨念を怖れることはある程度世界的現象で西洋の冒険物語でもときどき出てきます。死者が何かの思いを残していて伝えたいと。 でも恨みでやたらめった…

裁判

アメリカの裁判でも有利になるようにいろいろ言うという話もありました。 本物の裁判は見たことがなく、映画やアリーマイラブとかで見ている程度なので何とも言えません。ただ、たぶん重要なのは心証であり、その証言や証拠、言っていることが怪しそうvs信…

フィラー項目

授業で扱った自意識尺度でいずれの下位尺度にも含まれない項目について質問がありました。通常質問紙や尺度による測定でそのようなものがあったら「フィラー項目」であって、測定の意図や焦点をぼかすために、よそに注意をそらすために入れられています。 し…

値の推測 統計学のウソ?

授業時のコメントシートで統計的推測についての質問がありました。 20人くらいで行う実験で母集団の値(平均値)を推測するといった話を授業で行いました。 統計は最強の学問とかの本の刊行の一方、「統計学のウソ」といった本も刊行されていて、「これは4…

高度な文明

生物学的に考えれば、文明なんかあったってなくったってどうでもいいものです。 ゴキブリは文明を形成せずに大々的に繁殖しています。 進化=よいように発展というポケモン的な大きな誤解が傲慢を生みます。 先進国の方が「優れており」進化の先端みたいな・…

進化

進化は変化です。単純なイメージで「発展」していくとは限りません。 さきほどのランナウェイや平均回帰を考えると、よほど選択される形質、性質でないとランナウェイしないことがわかるでしょう。 「頭のよさ」とか人はひとつのことを考えるとつい他の面の…

ランナウェイと回帰

進化心理学の話です。 雌に選択される形質が極端化していきやすい条件として一夫多妻があります。ゴリラの社会では、相対的に大きなオスゴリラがメスゴリラから選ばれる蓋然性が高く、群れのなかで大きなゴリラがより多く繁殖し、またその子のなかから大きな…

援助行動

他者がいる際の援助行動には主に2点あります。 「責任拡散効果」と「社会的参照」です。 緊急事態が生じてもスタート時点では「誰も援助していません」。Inaction から action に移らないといけないわけです。即座に誰かが動いたという場合以外では、だいた…

非意識って?

このサイトの誰でも閲覧可 1つ重要な点を授業のなかで説明し忘れていました。ここで扱う「無意識」とはフロイトのとりあげた「無意識」とは別物であまり関係ありません。冒頭述べたようにサイエンス心理学では精神分析を科学だとは扱いませんので、心理学の…

授業の質問

授業に関して出た興味深い質問を書いていったりします。 自己呈示をきっかけに・・・・ ----------------- 興味深い質問がありました。『防衛的自己呈示の「弁解」「正当化」などの分類、「謝罪」のプロセスなどについて網羅性・正当性についてはどのように…